社長挨拶

始めまして。私は日本国の明神宏幸と申します。まず私の自己紹介をさせて頂きます。 私は1946年7月に日本国高知県に生まれました。この土地は昔より鰹一本釣り漁業の盛んな土地で、私の家も200年以上続く鰹一本釣り漁業を営む船主です。 私は土地の高校から東京の大学に進み、父の要望で明神丸に就職し経営にあたりました。

40歳を迎えた1986年、社長の父に「漁業主体の経営では自然相手で経営が不安定である。 自分が責任者として水産加工事業を取り組む」との決意のもと、加工部門を設立しました。 その結果、加工部門は10年で23億円の事業規模となりました。

しかし、地方経営の限界を感じ、日本一の鰹の水揚げ港である静岡県焼津市に新工場を建設し、 米国留学を終えて帰ってきた一人息子と家族で独立し「土佐鰹水産株式会社」を設立しました。 鮮度抜群の「一本釣り鰹」100%で製造する土佐鰹水産の藁焼き鰹タタキは、 消費者に圧倒的な支持を受け15年間で50億円の規模にまで成長し、鰹加工業では日本一になりました。 その過程で「藁焼きタタキ製造法」は国際特許を取得しました。

日本はデフレ時代に入り、品質より価格を重視する販売店、消費者の要求の中、 息子・弘宗の発案で、世界規模での漁業の資源保護と持続的漁法を守り推進する 英国で生まれた「MSC漁業認証」を2006年土佐鰹水産株式会社が鰹一本釣り漁法の分野で 世界で初めての取得しました。その「MSC漁業認証」による近海鰹は気仙沼港では年間約5万トン 水揚げされますが、水揚げ環境により魚価が不安定で、キロ200円を下回る場面が多々発生しました。

その苦境を克服する方法を関東経済産業局に相談しましたら、「MSC漁業認証」を評価する。 欧米向け缶詰商品化をすれば輸出が可能である。と指導を受け、 具体的に伊藤忠商事の系列鰹缶詰会社が気仙沼にあり、年間2万トン以上の缶詰加工が可能と知り、 彼らと事業計画を立て、1万トンの鰹を缶詰にする事業化を立案してくれました。

しかし伊藤忠商事と契約成立した日が2011年年3月11日14時。 まさに東北地方太平洋沖地震の日で、気仙沼港の水揚岸壁、冷凍保管庫、缶詰工場全てが流れ、事業計画は夢と消えました。 それに以上に「MSC漁業認証鰹」に先祖から伝わる「一本釣り鰹漁業」の生き残りに 私と一緒に命を賭けていた息子は、2009年に突然の事故で亡くなりました。 いろいろな事が重なり、2012年に静岡県焼津港での鰹加工事業をの幕を閉じました。

その息子が生前に開発した「ガーリックステーキ」の製品は「農林水産大臣賞」に輝き、 しかもその製法が2013年8月に国際特許公開されるにおよび、息子の生きた証を残したい。 その思いを友人のジェトロアドバイザーに相談しましたら、ジェトロTTPPのページにて世界に発信して頂く事となり、 ベトナムVASEPへの訪問へと繋がりました。

ホーチミンのVASEPを訪問して、ベトナム産パンガシウス(Pangasius・ナマズ)が 年間200万トン以上生産されている事を知りました。 この白身魚の持つ商品としての可能性は大きく、息子・弘宗が開発した「ガーリックステーキ」の加工技術を活用する事で、世界で100万トンもの需要を有るすり身加工商品を開発できるのではないかと思い、数年の研究の結果「魚肉練り製品の製造方法及び製造装置」を特許出願いたしました。

この特許技術は、「すり身」評価の「ゲル強度」を発揮する加熱法を開発し、SA級、FA級を実現し、圧倒的な、加水効果を実現しました。そして、「すり身」の白さは、Pangasius自身の身色により、最高の白さです。最後に残された、淡水魚独自の「魚臭」排除技術において、明弘食品㈱の水産加工知識を活用し、無臭を実現しました。国連のSDGs目標、14番の「海の豊かさ」を訴える、海の魚の資源枯渇のなか、ベトナム産PangasiusはASC養殖漁業認証のもとに生育し、EUHACCPの工場にて製造されています。

また、高級日本料理の「うなぎの蒲焼き」を超える「ベトナム産Pangasiusの蒲焼き」の商品化も実現し、 製法特許申請と同時に販売開始しました。 これらの商品だけでなく、200万トン以上のベトナム産Pangasiusには 40年に及ぶ私の水産加工技術、知識を活かせば多品目の商品開発が可能性であると確信しました。 この取り組みがベトナム産Pangasiusの高付加価値商品化による、ベトナムにおいての外貨獲得や 雇用の場の増大に貢献できれば、息子も喜んでくれると思い、ここに提案いたします。

2021年12月29日
明弘食品株式会社 代表取締役社長 明神宏幸
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